NHK杯 谷川浩司九段ー稲葉陽八段 観戦記

NHK杯 谷川浩司九段ー稲葉陽八段戦を振り返ります。

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戦型は角換わり腰掛銀の最新形に。図は現代将棋において最も重要な局面の1つと言えます。(以下の動画でも詳しく解説していますので、よろしければご覧ください。)

ここで、①▲88玉も多い手ですが、竜王戦の松尾ー三浦戦に代表されるように、△65歩と仕掛けて後手も戦える形のため、本譜は②▲45桂。

この手は佐藤天彦名人ー西尾戦等で指されています。以下、△22銀、▲35歩に「Ⅰ」△44歩もありましたが、本譜は「Ⅱ」△同歩、▲24歩(図2)

図で、①△同歩は、▲同飛車、△23銀、▲53桂成、△同金(△同玉は▲54飛車、△同玉、▲45角が王手飛車)、▲54飛車、△同金、▲63角、△51飛車、▲62銀が一例。先手の攻めが決まっているようにも見えますが、△53飛車でこの変化もそこまで簡単ではありません。

本譜は②△44歩に▲75歩、△同歩、▲23歩成、△同銀、▲74歩で桂の取り合いに。進んで図3。

図では①△45同銀、▲同歩、△28歩(取ると△36桂)、▲39飛車、△47歩、▲58金、△76歩、▲同銀、△54角(銀取りと場合によっては△45角から桂を取る狙い)が一例で難解な形勢。

本譜の②△43銀には▲34歩(単に▲22角もある)、△24金、▲22角、△12香に▲15歩(図4)が急所の一手。

遅いようにも見えますが、一歩持つと▲33歩成、△同桂、▲34歩が激痛(△同銀は▲24飛車、△同金は▲23飛車成)のため、後手は受けが難しくなっています。

本譜は△15同歩、▲同香に、△28歩、▲同飛車、△27歩、▲同飛車、△26歩、▲同飛車、△25歩の飛車先連打で止めにかかりますが、構わず▲74歩、△72金を利かして▲12香成、△26歩、▲21成桂(図5)が厳しい攻めでした。

先手は小駒だけですが、▲33歩成が残っており、攻めが切れません。図から△19飛車に▲49香と固く受けておいて、△47歩~△48歩成が来る前に寄せ切る姿勢。

本譜は▲49香に△34銀左、▲55桂、△21飛車、▲43桂成、△同銀、▲33銀、△51玉、▲24銀成、△22飛車、▲33銀成(図6)。

次は飛車を取るよりも▲43成銀が厳しい手になります。

図以下、△47歩、▲43成銀、△61玉に▲23歩、△12飛車、▲13歩が細かい利かし。①△同飛車は受けに利かなくなるため、②△同飛車成と引きつけましたが、後手の攻めが遠ざかり勝ち目が無くなってしまいました。

以下は▲73銀から寄せていき、先手の勝ちとなりました(図7)。

最新形から、谷川九段の鋭い攻めが決まった1局でした。

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