叡王戦 畠山成幸八段ー松尾歩八段戦を振り返ります。
図は先日の羽生ー広瀬戦と類似形。
ここでその対局と同じように①▲34飛車は△25飛車と回る余地があるため、横歩を取るのであれば▲66銀と出る前に取る必要があります。
従って本譜は②▲28飛車から進んで図2。
先手の▲36銀に対し、△44角~△33桂と受けるのは、先日の増田ー行方戦と同様。このように色々な筋を勉強しておくと、応用が利きますし、観戦も面白くなります。進んで図3。
▲17桂は相掛かりでよく出てくる攻め筋。図から▲45歩と仕掛けますが、△同歩、▲25桂、△同桂、▲同銀、△55歩と止められ攻めが続きません。こうなると66銀を86に組み替えたのがどうだったかということになります。進んで図4。
図の①▲56桂は無理やり角道をこじ開けて、▲11角成を実現させる手ですが、流石に無理筋。後手玉は41のため、11の香を取られてもそこまで痛くありません。代えて②▲75銀(△同歩なら▲74桂)のような勝負手は有力だったようです。
以下は後手勝ちとなりました。