Abema TVトーナメント 佐々木勇気六段ー橋本崇載八段戦を振り返ります。
戦型は雁木の最新形となりました。橋本八段が自身が完敗した松尾ー橋本戦の反省を活かし、①△74歩と突いたところ。前例の②△72銀(上記松尾―橋本戦)や③△62銀(松尾ー稲葉戦)では後手の飛車の横利きを止めてしまうため、▲35歩から潰されてしまいます。
以下、先手も一回▲78銀とし、△72銀を見てから▲35歩と仕掛けますが、予め△74歩が入っているため、後手はスムーズに△73銀とすることができます。
以下、▲26銀、△64銀、▲34歩、△同銀、▲38飛車、△43銀、▲34歩、△22角、▲35銀(図2)
この辺りは類型で、千葉ー深浦戦や佐藤ー大石戦がありますので、違いを押さえておきましょう。
図から△75歩、▲同歩、△86歩、▲同歩、△75銀、▲24歩、△同歩、▲23歩、△同金、▲28飛車と攻め合いに。進んで図3。
図では①△34金、▲同銀、△同銀、▲24飛車、△23銀打、▲28飛車、△24歩と収めておけば1局の将棋でした。
本譜は②△88歩、▲同角、△45歩と角交換を挑みますが、▲22角成、△同金、▲66角で急所のラインを制されて先手優勢に。進んで図4。
図からバッサリ▲22角成、△同飛車、▲85金で角を捕獲して先手優勢となりました。
△同飛車に代えて、△86角なら▲85金は無かったですが、▲77歩、△22飛車、▲33歩成、△同桂、▲34歩が厳しく、やはり先手有利となります。
以下進んで図5。
図で①▲同銀、△同飛車成、▲同玉は△76銀以下頓死してしまいますが、②▲59玉で問題ありません。
以下、△52金打に▲42銀、△62玉、▲53銀が厳しく寄りとなり、先手勝ちとなりました。
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