NHK杯 松尾歩八段ー山崎隆之NHK杯選手権者戦 観戦記

NHK杯 松尾歩八段ー山崎隆之八段戦を振り返ります。

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前回優勝者の山崎NHK杯選手権者の初陣となりました。対する松尾八段も竜王戦等で活躍されており、実力者同士の好カードとなりました。

戦型は相掛かりから後手が△74歩と突く作戦を採用しました。前年のNHK杯稲葉ー藤井聡太戦でも出てきた形です。

対して▲24歩、△同歩、▲同飛車、△23歩、▲74飛車で後手は一歩損するものの手得を活かして勝負する作戦です。進んで図2。

▲46歩と突いた手に対し、後手は△54銀、▲47銀、△65銀と守りの銀を繰り出して行きましたが、▲45歩(図3)がカウンター。

飛車の横利きで△76銀を受けるとともに角交換を目指す本筋の一手です。対して①△45同歩、▲22角成、△同金なら後手陣はバラバラであるものの直ぐにつぶれる形ではなく1局の将棋でした。

本譜は②△43金と上がりましたが、▲44歩、△同金、▲45歩(図4)の追撃が厳しい一手でした。

図で①△43金は拠点が大きく残ってしまいます。②△45同金は▲22角成、△同金、▲43角で、「Ⅰ」△54銀なら▲34角成で△44角を消されてしまいますし、「Ⅱ」△44角は▲25飛車、△33桂、▲45飛車、△同桂、▲65角成、△99角成、▲43歩で先手有利となります。

本譜は③△55金と出ましたが、如何にも危ない形で、▲56銀とぶつけ、△64銀(図5)

図では自然に①▲55銀、△同銀、▲56歩で後手は手段に窮していました。以下「Ⅰ」△同銀右は▲44金が55銀取りになり厳しい一手となります。また、「Ⅱ」△35銀は▲55角、△同角、▲同歩、△26銀、▲71角、△52飛車、▲54歩、△同銀、▲61銀で先手有利となります。

本譜は②▲24歩、△同歩、▲44歩ですが、△56金、▲同歩、△35銀で後手も粘れる形に。進んで図6。

▲36歩は△同銀なら▲24飛車と走れるようになる手筋ですが、△14角が返し技。間接的に69玉を睨んで受けています。

以下、▲58角に△46歩(▲35歩に△47歩成を用意)、▲48歩、△44銀で後手優勢に。この辺り非常に山崎NHK杯選手権者らしい展開と言えます。

進んで図7。

図は飛車成を受けずに▲35歩として勝負に出たところ。対して①△32玉と上がって受けるべきでした。

本譜は②△58角成、▲同金、△14角と受けましたが、▲61角が厳しい一手に。進んで図8。

図は迷うところですが、①▲47同歩、△43歩、▲72角成と進める手が勝りました。本譜は②▲44角、△58と、▲同玉、△51玉、▲72角成、△62金、▲71馬、△61金で馬を取られてしまい、△36角の王手飛車の筋があるため後手優勢に。進んで図9。

ここまで紆余曲折ありましたが、図では①▲63香成が好手でした。△47香成、▲同銀、△28龍と手順に龍を逃げられるのが気になりますが、▲38歩で瞬間先手玉が固くなり、△62歩、▲72銀、△51玉、▲43歩となれば寄り筋で先手優勢でした。

本譜は②▲63香、△62歩、▲26金としましたが、△28飛車が厳しく以下後手勝ちとなりました。

序盤でかなり悪くなってしまった山崎NHK杯選手権者ですが、怪しくなってからは終始らしい展開で逆転勝ちを収めました。

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“NHK杯 松尾歩八段ー山崎隆之NHK杯選手権者戦 観戦記” への3件の返信

  1. 序盤での、45歩の局面にで、後手が84飛車と上がる手はないんですかね,
    44歩に同飛車が、銀当たりになるので、先手取れるので面白そうですが

    1. △84飛車には①▲46飛車(△45歩なら▲同飛車が王手銀取り)もありますし、②▲44歩と取っても、「Ⅰ」△同飛車なら、▲同角、△同角、▲46飛車、△55角打、▲71飛車の攻め合いで先手優勢ですし、「Ⅱ」△同角は、▲同角、△同飛車、▲58銀で次に▲77角や▲83角が残るので、先手優勢です。

      1. なるほど、角が動いたら王がす抜かれる順を見落としてました。飛車回らせて金上がる方が本譜より勝るかとおもむてましたが、そもそも同飛車が、成立しないのではいけませんね。ありがとうございました

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