Abema TVトーナメント 橋本崇載八段ー佐々木勇気六段戦を振り返ります。
3番勝負の第1局は佐々木六段が勝ち先攻しました。橋本八段は勝って望みをつなぎたいところ。
第2局は意外な出だしとなりました。嬉野流(左の銀を42~53~64と繰り出していく戦法)かとも思いましたが、本局は右の銀を44に持ってくる形となりました(図2)。
先手は一目散に銀を五段目に繰り出しましたが、2筋で銀交換しても44の銀が守りの銀として機能するため、後手はそこまで薄くなりません。従って▲24歩は保留して駒組みが進みました(図3)。
ここまで進むと後手はいつでも△24歩から先手の銀を追い返せるためあまり不満のない局面となっています。進んで図4。
図から△45銀、▲68角、△25歩がまさかの手順。以下、①▲25同飛車なら銀桂両取りの十字飛車が決まり先手勝勢でした。しかし本譜は②▲79玉でお互い十字飛車を見逃す形に。この辺りは早指し特有現象です。
以下、先手が優勢のまま進み、一瞬後手に勝つチャンスが生まれたものの最後は先手勝ちとなりました。