竜王戦 三浦弘行九段ー深浦康市九段戦 結果速報(観戦記)

竜王戦 三浦弘行九段ー深浦康市九段戦を振り返ります。

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戦型は横歩取りの青野流となりました。

最近の深浦九段はほとんど雁木しか採用していなかったため、かなり意外な戦型でしたが、ここ一番のために温めていた作戦でしょうか。

※また、この青野流という戦型自体久しぶりに見ました。5・6月はかなり指されていましたが、後手が勝ちづらい印象があり、最後に公式戦で指されたのはおそらく石田ー渡辺戦になり、7月中旬以降は全く指されていません。

さて図から△42銀が珍しい手。

類型で叡王戦の金井ー高見戦や、新人王戦の澤田ー出口戦がありますが、意味合いは異なり、以下、▲37桂に△88角成、▲同銀、△33銀、▲35飛車、△44角(図2)と進めるのが狙いでした。

青野流や勇気流でよく出てくる角打ちですが、▲77角の反撃があるため、あまりうまく行く印象はありません。

しかし以下、△76飛車、▲25飛車、△24歩、▲85飛車、△82歩(図3)と進むと、△36飛車とかすめ取る狙いもあるため難しい形勢。

図から▲66歩はこの戦型で出てくる手筋(西尾ー阿久津戦行方ー橋本戦等)で、取らせることにより▲64歩等のコビンを攻める手が生じます。

しかしこの場合は、△94角の王手飛車のラインがあるため、リスクも高い手です。

以下①△77飛車成といきなり切って△94角を狙う手も有力でしたが、本譜は②△66同角、▲83歩、△77角成、▲同銀、△36飛車、▲82歩成、△94角(図4)と激しい展開に。

図から▲67角、△85角、▲同角に①△82銀と取れない(▲45角が詰めろ飛車取り)のが後手としては辛いところで、本譜は②△62銀(図5)

図では、①▲64歩として、△37飛車成、▲96角打、△74桂、▲75歩とすれば難解ながら先手もまずまずでした。

本譜は②▲45桂、△44銀、▲33歩、△31金、▲22歩、△同金、▲64歩、△45銀、▲63歩成、△同銀(図5)

この展開は先手の歩の枚数が少ないのが痛く、図で①▲64歩には、△74銀、▲63角、△同銀、▲同角成、△42玉、▲45馬に△94角の王手が歩切れを突いて厳しい一手になります。

本譜は②▲41角としましたが、△同玉、▲63角成、△52金、▲45馬、△66桂、▲同銀、△同飛車、▲67歩に△33桂(図7)がぴったりの一手でした。

以下▲81馬、△86飛車、▲87銀、△84飛車となりましたが、手順に▲33歩を取り除くことができたのが大きく後手玉がかなり安全になっています。

進んで図8。

図から△14角が決め手。以下▲48銀に△46龍と桂を抜くことができます。
以下後手の勝ちとなりました。

この大一番で研究家の三浦九段に対して、敢えて後手番横歩取りを採用して快勝した深浦九段の緻密な作戦が功を奏した1局でした。

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