Abema TVトーナメント 高見泰地叡王ー永瀬拓矢七段戦を振り返ります。戦型は角交換振り飛車となりました。
図から▲75角で角成と84の歩取りを狙います。角交換振り飛車ではこのように角を投資して一歩取るのが有効になるケースが多いです。進んで図2。
図から▲24歩、△同歩、▲同飛車、△23歩、▲34飛車、△45銀、▲33飛車成、△同金、▲53桂(図3)が鋭い踏み込み。
玉の安全度が違い、後手が苦しいですが、ここから永瀬流の粘りを見せます。進んで図4。
図では①△73銀が受けの好手だったようです。本譜は②△28飛車から進んで図5。
図では①△84香で▲86歩なら△57龍や△97金の筋があり、後手優勢でした。本譜は②△97金、▲同馬で金をタダで取られてしまい、以下先手勝ちとなりました。
恐らく、△84香、▲86歩の筋や、△57龍、▲同金、△42金の筋等を読んでいる内に馬がいない前提になってしまったのでしょう。早指しの怖さが出た1局でした。