第26期銀河戦 藤井聡太四段ー上村亘四段戦を振り返ります。
戦型は横歩取り△33角対勇気流となりました。一年前は大流行していましたが、今では青野流に押されてすっかり下火になってしまいました。進んで図2。
82に飛車を引いて△33金から△22飛車と転換する筋は、A級順位戦の渡辺ー稲葉戦でも出た形。
ただし、その将棋は△28歩、▲同銀の交換が入っており、先手が一歩多く持っていたため、ここで▲23歩、△同飛車、▲24歩、△同飛車、▲15角の筋がやりやすいのですが、本局では歩切れになってしまうため、あまり先手が芳しくありません。
図では①▲83角が最善でしたが、本譜は上記の②▲23歩、△同飛車、▲24歩、△同飛車、▲15角の筋を選択し、以下△25飛車打、▲24角、△同飛車、▲45歩、△34金、▲11角成、△29飛車成(図3)
図は歩切れが痛く、先手から思わしい攻め筋がありません。
以下先手の攻めが切れてしまい、後手の快勝となりました。
上村四段の研究が生きた一局でした。
“第26期銀河戦 藤井聡太四段ー上村亘四段戦 観戦記” への1件の返信