ヒューリック杯棋聖戦第5局 羽生善治棋聖ー豊島将之八段戦

豊島将之八段が遂に念願の初タイトルを獲得しました。
ヒューリック杯棋聖戦第5局 羽生善治棋聖ー豊島将之八段戦 を振り返ります。

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昨日の戦型予想(豊島将之八段ー羽生善治棋聖戦(戦型予想等))が当たり、角換わりの出だしとなりました。

図は何気ない局面ですが、昨日の上記記事でも記載したとおり、▲25歩を決めているのが1つのポイントとなります。

これまで羽生棋聖は▲26歩で保留する出だしが多かった(A級順位戦羽生ー渡辺戦竜王戦第5局羽生ー渡辺戦羽生―谷川戦名人戦第3局羽生ー佐藤戦)のですが、第2局では、豊島八段の雁木に苦しんだため、早めに決めたのだと思います(第4局も同様)。進んで図2。

この△41飛車で戦型予想が外れてしまいました(当たらずとも遠からずで、大外れしなかったので良しとします)。

先手の手を見て△31玉か△52玉を選ぶ高等戦術で、先手は千日手にならないように工夫する必要があります。

本譜は以下、▲79玉、△44歩、▲45歩、△52玉(図3)。

▲25歩と△41飛車の交換が無ければ朝日杯決勝の藤井聡太ー広瀬章人戦と同様ですが、この断面だけ見ても、雁木の牽制効果によって序盤で▲25歩を突かせる効果の大きさが分かります。

図以下、▲44歩、△同飛車、▲47角、△41飛車、▲75歩、△63金、▲74歩、△同金(図4)

先手は▲47角から打開しますが、図でうまい攻めがありません。74金をうまく抜くような順があれば良いですが、後手からの△65歩が攻防の一手になるのが大きいです。

本譜は、以下▲45桂、△44銀、▲24歩、△同歩、▲55銀、△65歩(図5)

▲55銀は派手な一手ですが、△65歩で攻め切れません。

図では①▲54銀で玉頭に空間を空けた方が後手に嫌味が多かったですが、本譜は②▲44銀。

以下、△同飛車、▲46歩、△86歩、▲同歩、△87歩(図6)

△86歩~△87歩が角換わりで良く出てくる手筋(豊島ー藤井戦等)で、▲同金は形が乱れますが、放置するのも爆弾を抱えることになります。

以下、▲35歩、△同歩、▲34歩、△55銀、▲33銀、△同桂、▲同歩成と先手も攻めますが、△88銀、▲同銀、△同歩成、▲同玉、△77歩、▲同金、△76歩、▲同金(図7)

△77歩~△76歩も金を吊り上げて先手玉を弱体化させる手筋です。図からは後手の寄せを見るばかりで、△67銀以下進んで図8。

最後はぴったりの詰みとなりました。総じて深い研究と正確な中終盤力という豊島八段の持ち味が最大限発揮された快勝譜でした。

昨年度辺りから実力は1番と言われながら、他の若手にタイトルを先に取られ、自身は挑戦失敗が続き、内心焦りもあったと思います。

初タイトル獲得で吹っ切れて一気に複数タイトルを目指してほしいですね。

これで8大タイトルを8人で分け合い、更に藤井聡太も加わって将棋界は益々面白くなりそうです。

 

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