ヒューリック杯棋聖戦第3局 豊島将之八段ー羽生善治棋聖

豊島ー羽生戦を振り返ります。戦型は袖飛車となりました。

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意表の戦型ですが、△72飛車という手自体は先日の名人戦第6局でも出てきた手であり、その対局からインスピレーションを得たのかもしれません。進んで図2。

先手は雁木に組むような対策もありましたが、▲25銀と出ていきました。以下△33桂、▲36銀でみすみす2手損のようですが、△33桂を跳ねさせて後手の駒組に制限をかけています。進んで図3。

後手がゆっくりしていると先手から▲57銀~▲46歩で▲15歩を狙う等、押さえ込みの態勢が整ってくるため、△76歩と仕掛けました。しかし結果的には無理な仕掛けでした。以下、▲同歩、△同飛車、▲15歩、△同歩、▲77銀が好手。飛車に当てつつ角の利きを避けて▲15香と走りやすくなりました。以下、△56飛車、▲15香(図4)

角を助ける手段が無くなった後手は△35歩から暴れますが、▲57歩、△54飛車、▲13香成、△36歩、▲23成香、△37歩成、▲同桂、△17香成、▲26飛車、△25歩、▲同桂、△23金、▲33桂成、△同金、▲68銀、△34飛車、▲35歩、△同飛車、▲36歩、△34飛車(図5)

捌き合った局面は先手優勢。ここは▲45桂や▲21飛車成等、手が広いところですが、本譜は▲46桂、△24飛車、▲同飛車、△同金、▲21飛車(図6)と攻めていきました。

一見金取りを受けて、△29飛車と降ろしたくなりますが、▲59銀に△42銀打ちだと▲34桂で△同金と取れない(29飛車を抜かれる)ため、後手玉が寄りとなってしまいます。従って本譜の△77歩、▲同角、△42銀打と金を捨てて粘ったのが流石の勝負術。以下進んで図7。

ここでは①▲42桂成、△同金、▲34桂と攻めて行く手もありました。以下、△32金、▲71銀、△44歩、▲22桂成が一例で、△88馬には▲13角成が好手で受かっています。

本譜は②▲66金打、△44馬、▲42桂成、△同金、▲55銀と見た目にも過剰投資気味。以下、△45馬に▲15龍(図8)の局面がハイライト。

①△65桂打なら勝負はどう転んだか分かりません。▲68角には△49銀、▲13角成には△57銀のような手があり、振りほどくのは容易ではありません。

本譜は②△36馬に▲78玉で先手玉がかなり安定しました。進んで図9。

▲61角が決め手。①△41玉には▲52銀が好手で、△32玉、▲42角成以下寄りとなります。

本譜は②△同玉、▲42角成に△77銀から先手玉を詰ましに行きましたが、詰まずに先手勝ちとなりました。

これで豊島八段がいよいよ待望のタイトル獲得に王手となりました。次局も名局を期待したいです。

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