AbemaTVトーナメント 藤井聡太七段ー橋本崇載八段戦を振り返ります。戦型は雁木となりました。
図では後手は振り飛車と雁木両方を含みに持たせています。雁木相手なら図で①▲36歩が一番有効な手になりますが、▲36歩と突くと振り飛車をされた時に穴熊には組みづらくなります。ただ、元々対振り飛車に急戦調の将棋を指す方であれば▲36歩で問題無いでしょう。一番オーソドックスな手は②▲58金右で雁木にも振り飛車にも対応しやすいです。
本譜は③▲78玉でした。ただ、これは本譜のように袖飛車が気になるため個人的には選ばない手です。進んで図2。
▲35歩を無視して△75歩が有力な一手。以下、▲34歩、△同銀に▲75歩と一回戻すしかなく△72飛車で一応後手の主張は通った形となります。進んで図3。
▲69玉と予め飛車当たりを避けたところ。本譜は①△75銀でしたが、中央が薄くなりました。代えて②△75飛車であれば、▲38飛車に△25飛車と回る手があるため、先手の攻めを牽制できていました。進んで図4。
ここは①△74飛車と浮いておいて、▲54銀と出れないようにしておけば難しい戦いでした。本譜は②△76銀としましたが、一発▲23歩の叩きが痛く、△同金、▲54銀で先手に分のある攻め合いとなり、以下先手勝ちとなりました。
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