坂井ー梶浦戦を振り返ります。戦型は相掛かりとなりました。
△42銀が珍しい一手。以下、▲46銀、△88角成、▲同銀に、△44歩と雁木含みに受けるのが狙いだったようで、指されてみると有力です。進んで図2。
ここから▲24歩、△同歩、▲34歩、△同銀、▲24飛で△23金の悪形を強要します。進んで図3。
△23金の形は昔の一手損角換わり対早繰り銀でよく見られた展開で、形が悪いため後手が勝ちづらいとされています。しかし本局では後手が8筋の歩を手持ちにしているのが大きく、△36歩~△37歩成~△36歩のような手もあるため、図では後手が作戦勝ちになっています。
本譜も△65歩から端攻めを絡めて後手優勢となり、後手勝ちとなりました。