名人戦第4局 佐藤天彦名人ー羽生善治竜王戦(1日目)

佐藤(天)ー羽生戦を振り返ります。戦型は横歩取りとなりました。

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ここまで最近続けて出ている形(上村ー大橋戦羽生ー松尾戦)。
しかしソフトも用いた研究が可能である現代将棋において、このような研究しやすい形を選択するのは、(よほどの成算が無い限り)非常にリスキーと言えます。

図では▲77角も有力ですが、本譜は▲87銀。以下進んで図2。

直前まで前例どおりでしたが、▲23歩が新手で馬の動きに制約を与えています。対して△33馬も有力でしたが、本譜は△44馬。しかしこれは▲同飛でコビンが空いてしまい、▲16角に駒を1枚使わせられるのが痛い形。進んで図3。

▲85飛で歩を使わせて▲38銀で先手陣に隙がありません。進んで図4。

図3から先手だけ有効な手を指した印象で、特に▲88金と引くことで飛車打ちの隙が無くなったのが大きいです。後手が△33金としたところで封じ手となりましたが、時間も形勢も差がついており、後手がかなり厳しい情勢と言えます。

封じ手は①▲56角が自然ですが②▲35飛車も有力ですので、順に解説します。

まず▲56角の変化ですが、次に▲35飛と回られると厳しいので、後手は△45歩と突くぐらいになります。そこで▲77桂と跳ねる手が▲45桂~▲65桂を見せて先手になっており、後手は△73桂と跳ねるぐらいですが、▲86飛と引いておきます(参考図1)。

この局面は次の▲75歩が厳しく残っており後手が相当勝てない局面です。
以下、△55銀と暴れて来ても、▲74角、△54飛(単に△46歩、▲同歩、△同銀は▲44歩、△同金、▲75歩で受かる)、▲75歩、△46歩、▲48金ぐらいで、以下銀を取られても銀だけでは先手に迫る手がありません。

次に②35飛も有力です(参考図2)。

この局面で後手に有力な手が無く、①△24銀か②△34金と角を取るぐらいになります。

まず①△24銀ですが、これには▲25桂が好手。金を引くと▲43角成があるので、△35銀しかありません。以下、▲33桂成、△同桂、▲35歩(参考図3)

次に▲43角成~▲34角が厳しいですが、受ける手が△51桂ぐらいしかありません。そこで△85飛を防いで▲77桂としておけば、先手陣に飛車を打ち込む隙が無いため後手は手段に窮します。以下△45桂と暴れても、▲46歩、△57桂成、▲同玉、△37歩、▲47銀、△29飛、▲58金(参考図4)と空中要塞を築いて先手からは▲54歩等が厳しいため先手勝勢となります。

次に参考図2から②△34金の変化です。以下、▲同飛に△33銀しか受けがありませんが、▲35飛と引いておきます(参考図5)。

次の▲25桂を受ける必要がありますが、△13角ぐらいしかありません。

そこで①▲55飛、△45歩、▲25桂と進めると、△46歩で勝負形になってしまいますが、②▲25飛として、△45歩に▲77桂(参考図6)と力を溜めておけば、次の▲45桂が効果的となります。

以下、△46歩は▲同歩、△同角に▲44歩が急所で、△同香は▲45歩があるため、△同銀ですが、▲22歩成、△24歩、▲65飛、△22銀、▲32角(参考図7)で▲21角成と、▲43角成~▲48香の筋があるため、先手勝勢となります。

個人的には封じ手の局面から▲56角を選択するのであれば、すぐに指したと思いますので、▲35飛車から参考図6のような展開を予想しておきます。

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