中村王座への挑戦権をかけた王座戦トーナメントの1回戦、青嶋ー都成戦を振り返ります。
戦型は後手の雁木に対して▲37銀から速攻を仕掛ける展開となりました。
図は▲35歩と仕掛けたところ。ここから△73桂、▲38飛、△45歩、▲33角成、△同金、▲34歩、△同銀、▲35銀、△同銀、▲同飛(図2)と激しく駒交換が行われました。
図は▲22角の狙いが厳しく残っており、先手優勢。後手はもう少し前で工夫する必要がありました。以下、後手も△28角から反撃します。
ここで△47銀としたいところですが、▲22馬~▲16飛が痛いです。このような展開は居玉が祟っています。進んで図4。
ここは▲43香成や▲66銀と受けに回るような手が普通ですが、▲41銀と打ったのが鋭い一着。取ると▲34飛があるため、取ることができません。以下、△57香成、▲43香成、△41玉、▲34飛’(図5)と進みます。
後手玉は絶対絶命かと思いましたが、△66桂が好手。▲同歩は詰んでしまうため、▲同馬でしたが、△43金と取って急場をしのぎます。進んで図6。
ここは色々な手が見えますが、▲55馬と切り飛ばしたのが青嶋五段らしい一手。以下△同歩に▲54香が厳しい一手。進んで図7。
ここから△86桂で詰ましにいきますが、正確に逃げ切った青嶋玉が詰まず、先手勝ちとなりました。
随所に鋭い一手が見られ、参考になる一局でした。
“王座戦挑戦者決定トーナメント 青嶋未来五段ー都成竜馬五段戦” への1件の返信