王位戦 松尾歩八段ー近藤誠也五段戦

王位戦 松尾歩八段ー近藤誠也五段戦は角換わりとなりました。

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近藤五段は流行の62金型ではなく、旧来からある52金型を採用するイメージが強いです。図は△65歩と主張を作りにいったところ。先手も対策は色々あるところですが、▲45歩で対抗しました。
▲45歩と突くと桂を跳ねることができなくなるため膠着状態からの千日手になりやすいので、先手としてはどう打開するかという課題があります。以下、後手も取った位を活かして△64角と据えました。進んで図2。

図は▲57角と打ったところで、この戦型でよく出てくる角打ちです。64角の睨みが強く48金を動かせないのと、後手から△75歩と動くような手もあるため、角打ちで75の地点を守りつつ、先手から▲35歩を狙います。進んで図3。

ここで▲46角とぶつけて打開する手も有力でした。先手は一歩持っているため、64の角がいなくなれば▲75歩と桂頭を狙う手段ができます。本譜は▲57角から駒組が進みました(図4)。

後手は図3が最善形のため△81飛~△82飛の往復を繰り返し、その間に先手は右金を玉側に寄せつつ攻撃態勢を整えます。しかし角換わりの場合、右金を寄せると偏って隙ができやすいため、必ずしも玉を固めるのが得とは限りません。
図4は先手の98香を見て、△91飛と端攻めを狙ったところ。先手もここは仕掛けていきます。
図4以下、▲24歩、△同銀、▲15歩、△同歩、▲25銀、△33金右(図5)

▲24歩に△同歩は▲25歩の継ぎ歩が痛いです。角換わりにおいて▲24歩を歩で取るか銀で取るかは形に依って変わってきますが、相手に歩を持たれている場合は、継ぎ歩を避けるため銀で取った方が良いケースが多いので覚えておきましょう。
先手が快調に攻めているようですが、△33金右がしぶとい一着。後手が銀を持つと△38銀から△37角成とされて攻め駒を一掃される可能性があるため、先手も簡単には▲24銀と取れません。
図5以下、▲14歩、△95歩、▲同歩、△75歩、▲24銀、△同金、▲25桂、△14金、▲15香、△同金、▲33歩、△42金、▲24歩、△26香(図6)

△75歩では△96歩、△24同金では同歩の変化も後手としては有力でした。先手は▲25桂では、▲75角として▲82角を狙うべきでした。本譜は攻めが細くなってしまいました。図では飛車を押さえ込んで後手優勢。
図6以下、▲同飛、△同金、▲29香、△24歩、▲26香、△23銀、▲32銀、△同金、▲同歩成、△同玉、▲75角、△同角、▲同歩、△25歩、▲82角、△81飛、▲73角成、△29飛、▲36桂、△97歩、▲同香、△86桂、▲同歩、△同歩、▲82歩、△79角(図7)まで後手勝ち。

▲29香に△24歩~△23銀が覚えておきたい受けの手筋で、後手玉が一気に手厚くなります。最後の△86桂も基本ではありますが手筋の一着で後手勝ちとなりました。
近藤五段の受けの強さが光った一局となりました。

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