棋聖戦決勝トーナメント 三浦弘行九段ー斎藤慎太郎七段戦

本日行われている名人戦第2局の類似系の将棋として先月行われた三浦弘行九段ー斎藤慎太郎七段戦を取り上げます。

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名人戦では▲37桂の代わりに▲25歩が入っていますが、この違いがどう影響してくるか。
また、先日の阿部ー藤井戦では、▲66歩に代えて、▲48金から攻め合う将棋が多いと書きましたが、最近は▲66歩が流行しているようですね。

図1以下、△52金、▲48金、△64銀、▲56銀、△75歩、▲65歩、△76歩、▲同銀、△73銀、▲77角、△72飛(図2)

△75歩と突けば、△72飛までは割と一本道の変化で、この辺りの手順は名人戦と同様です。
解説すると、△75歩に▲同歩は△同銀で銀に5段目に進まれてしまう上に次に△86歩から銀交換されてしまいますので、▲65歩と追い返す一手。
進んで△73銀と引いた時に、次の△86歩からの飛車先を交換を防ぐには、▲77金か▲77角になりますが、▲77金は△88に角や歩を打たれてしまいます(参考までに、48の金が49なら飛車の横利きがあるので、▲77金もあります)。
というわけで▲77角も必然になります。一見先手だけ角を手放して損のようですが、攻めにも効いているため悪いラインではありません。
図2以下、▲67銀左、△64歩、▲45桂、△44銀、▲25歩、△65歩、▲35歩(図3)

名人戦は別の展開になりましたが、本局は△52金と▲48金の入っているため、▲25歩から攻めることが可能になっています(▲48金が入っていないと△37角の王手飛車でアウト)。とはいえ成否は微妙。
図3以下、△76歩、▲88角、△64銀、▲24歩、△同歩、▲同飛、△23歩、▲29飛、△54歩、▲34歩、△55歩、▲47銀、△74飛(図4)

△76歩は手筋で、取ると△64銀が先手になります。以下△54歩~△55歩がで銀を引かされては先手が苦しい展開。もう少し前で工夫する必要があったようです。
図4以下、▲22歩、△同金、▲75歩、△同銀、▲33歩成、△同桂、▲34歩、△45桂、▲同歩、△77歩成、▲同角、△66歩(図5)

▲22歩~攻めましたが、後手の駒を呼び込み過ぎたため、反撃が厳しくなりました。△77歩成は覚えておきたい手筋で、飛車先を軽くすることで、攻めやすくなります。
図5以下、▲44歩、△67歩成、▲同金、△66歩、▲68金、△32歩、▲43歩成、△同玉、▲65銀、△94飛、▲74歩、△46歩、▲同銀、△47歩、▲38金(図6)

△32歩では攻め合った方が良かったようですが、本譜もかなり後手良し。図6では△76歩、▲88角、△95角とすれば、分かっていても68金取りが受けにくく、後手勝勢でした。
図6以下、△76桂、▲58金、△67歩成、▲同金、△66歩、▲同角、△同銀、▲同金、△88桂成、▲55銀、△78成桂、▲58玉、△42玉、▲44桂、△69角、▲同飛、△同成桂、▲52桂成、△同玉、▲63角(図7)まで先手勝ち。

△66歩に▲同角で意外と手が無かったのが後手の誤算でしょうか。急転直下で逆転してしまい、斎藤七段にとっては、痛すぎる負けとなりました。

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