斎藤ー郷田戦は角換わりとなりました。
近年の角換わり腰掛銀では、隙あらば45桂と跳ねる手を狙うようになりましたが、
本局も真にその展開でした(図1)。
最近は45桂を警戒して、後手は早めに33銀と上がり、42玉で53の地点を厚くする指し方が多いので、本局の郷田九段の指し方は意外でした。
この局面で22角は71角があり、44銀は、44歩から桂を取りにいけないため、42銀と引きました。
図1以下、△42銀、▲24歩、△同歩、▲同飛、△23歩、▲34飛、△33桂、▲15角(図2)
図で、△44角は、▲33桂成、△同金、▲44飛、△同歩、▲22角といった筋があるため、既に受けづらいです。本譜は△45銀、▲同歩、△63金としましたが流石に非常手段気味。以下、▲24歩、△14歩、▲37角、△22桂(図3)。
ここで、▲64飛、△同金、▲同角とした方が、次の▲71銀や▲74銀、▲23歩成~▲44歩(同歩なら43歩)といった筋があるため良かったようです。
ただ、本譜の▲33飛成でも先手やや有利で、以下は先手が押し切って勝ちでした。